《ソード・ワールド2.5ビルド話》強いファイターを作ろう!(初心者向け)
こんにちは、たけしんです。今回は、「じっくり作成でキャラを作ってみたいけど、ファイターってどうやって作ればいいの?」という人に向けた記事です。基本的には、好きな種族で好きな装備でビルドを組んでください。
前提
- 自分が一番楽しめるビルドを好きに組もう
- 性能だけじゃなくてキャラ設定から考えてもいいよね
- 周りの人としっかりコミュニケーションをとろう
周りに質問できる人がいるならその人に聞いたほうがよりよい返事が返ってくることでしょう。
また、このブログでは全て性能面だけを見ています。あなたの作りたいキャラはエルフの戦士なんです!というのであれば、それは尊重されるべきです。好きなキャラを作りましょう。
今回のテーマ:強いファイターを作りたい
忙しい人向けの結論:レベル3特技で《薙ぎ払い》、レベル5特技で《頑強》をとろう。
以下、解説していきます。まず、強いファイターの定義から入ります。
- 死なないこと
- 攻撃が当たること
- 火力が出ること
この3点です。
①死なないこと
気絶してはいけません。SW2.5は前衛が全滅すると後衛も全滅するようになっています。前衛にとって一番大事なのは死なないことです。また、気絶すると、味方のアウェイクンやアウェイクポーションがないと動けなくなります。また、気絶から回復したとしても転倒によって判定にペナルティが与えられます。一番大事なのは気絶しないことです。
②攻撃が当たること
一番大事なのは死なないことです。これで壁として活躍できますね。でも、攻撃をしなかったら壁でいいですよね。ファイターなのですから、相手を攻撃したいところです。そこで大事なのは命中です。当たらない攻撃は攻撃をしていないのと同じです。攻撃を命中させましょう。命中を高めましょう。
③火力が出ること
壁になり、命中できるなら、最後は火力です。火力を出しましょう。
以上の定義を元に、強いファイターを作っていきます。
・種族
リルドラケン(ルルブⅡ)、ナイトメア、ドワーフ、リカント、人間、の順番にオススメです。ただし、探索系B技能(スカウト、レンジャー)でどれを取るかというのも考慮すると、より強いキャラが作れます。
PTでスカウトを担当する場合、リルドラケンとドワーフは避けておくと無難です。スカウトであれば、人間、リカント、ナイトメアが相性がいいです。
・技能
ファイターは固定として、探索系B技能、エンハンサー(ルルブⅡ)、アルケミスト(ルルブⅢ)の順番にとっていくといいでしょう。初期作成なら「ファイター2,レンジャー1,エンハンサー1」のように。レベル5~6作成なら「ファイター6,レンジャー4,エンハンサー2,アルケミスト1」みたいな感じがいいと思います。練技・賦術に関しては後述します。
・戦闘特技
①死なないこと、を達成するため、レベル5で必ず《頑強》を取ること。③火力が出ること、を達成するため、レベル3で必ず《薙ぎ払い》をとること。
なぜ《薙ぎ払い》なのか、というと、複数体攻撃できるというのが、SW2.5において非常に有効な攻撃方法だからです。敵が1体だけというのは非常に珍しいです。大体、ボスの周りには取り巻きがいますし、取り巻きがいないボスは複数部位を持っています。そのため、薙ぎ払いはほとんどの場合、最も火力を出すことができます。
最低限《頑強》と《薙ぎ払い》をとっていれば十分です。レベル1戦闘特技は《斬り返し》《全力攻撃》《武器習熟A》《防具習熟A》あたりから好きなものを取りましょう。好きなものと言っても困るという人は《斬り返し》がおすすめです。僕が斬り返し好きなので。あなたも斬り返し教に入信しませんか?
……それはさておき、《薙ぎ払い》と《頑強》がとれていれば、既にある程度強いファイターになっています。レベル7以上の戦闘特技に関しては、武器習熟や防具習熟を自分が装備したい装備に合わせてとっていくと良いでしょう。
こちらに関しての個人的なオススメは防具習熟:非金属鎧A,S,防具の達人で、SS非金属鎧の<ディバインスキン>を着ることです。が、防具の達人を取るレベル11までやるのはもはや初心者ではないです。好みの範疇なので好きにしましょう。
・武器と防具
薙ぎ払い用に2Hの武器を装備します。自分の好きな武器を装備しましょう。ただし、命中が下がる武器(スピア、フレイル、ウォーハンマー)はやめておいたほうが無難です。武器にこだわりがないなら、命中が増加するメイス一択です。命中に余裕があるならソードとかアックスのほうが火力は出ますがが、それでもメイスはサブウェポンとして持っておくといざというとき役に立ちます。
防具も好みのものを装備で良いと思います。スカウト担当などで、冒険中の判定にデメリットを負うのを嫌うなら非金属鎧を。冒険中の判定より戦闘中の活躍を希望するなら金属鎧を着るといいでしょう。たとえばリルドラケンとかドワーフなら金属鎧だといいでしょう。
・練技と賦術(ルルブⅡ、Ⅲが使える場合)
練技はキャッツアイが最優先です。その後は好みですが、ビートルスキン、ガゼルフット、マッスルベアー、ストロングブラッド、アンチボディ、メディテーションが戦闘で活躍できます。自分のPCの長所を伸ばす様にとっていきましょう。例えば、ドワーフでガゼルフットをとっても焼け石に水ですし、ストロングブラッドは剣の加護/炎身があるドワーフには不要です。
賦術は、ヒールスプレーが最優先です。ヒールスプレーを補助動作で撃つのがめちゃくちゃに強いので、とにかくヒールスプレーをもっておくと被弾が多い日も安心です。バークメイルは、戦闘準備の段階で発動できるため、二番目にとると良いでしょう。この2つに比べると優先度は大分下がりますが、パラライズミスト、クリティカルレイあたりはファイターとは相性がいいです。
・装飾品
まずは能力増強の指輪・腕輪を使って、器用・敏捷のボーナスが増加する(器用16→18にできるなど)なら買いましょう。アルケミスト技能をとっているなら<アルケミーキット>を忘れないように。
また、サプリメント「エピックトレジャリー」が使える環境なら、<スマルティエの装飾品>を買ってHPを伸ばしておくといいでしょう。あんまり書くと大変なので、とりあえずこのくらいです。
・消耗品
一応書いておきます。まずアウェイクポーションを一個は持っておきましょう。レンジャーなら、それに加えて魔香草や各種ポーションを買っておきましょう。《ヒールスプレー》を持ってるならマテリアルカード緑B・Aをいくつか買っておきましょう。ヒールスプレーは一回でカードを二枚消費するので2の倍数買いましょう。
また、お金に余裕があるなら<消魔の守護石>、<月光の魔符>、<陽光の魔符>なんか買っておくと便利です。この辺はお金に合わせて調整しましょう。こちらも書くとキリがないので、とりあえずこのくらいにしておきます。
完成!この通り作成すれば、強いファイターのキャラクターが作成できます。
以下、補足説明などです。
細々としたQ&A
Q.自分の作りたいキャラのイメージと違うキャラができたんですが
A.この記事は無視して自分のキャラのイメージに沿ったキャラで作りましょう。でも命中とHPは多めの方が良いよ。エルフとかでやりたいなら止めはしないけど、死んでも文句は言わないでください。
Q.盾は?
A.《薙ぎ払い》の強さが圧倒的なので、強いファイターが作りたいなら盾は不要です。盾が弱いわけではないですが、盾を生かした構成は初心者向けではないので、この記事では考慮しておりません。
Q.魔法戦士で遊びたいんですけど
A.魔法戦士は初心者向けではありません。なので、初心者にはおすすめできません。この記事でも考慮しておりません。
Q.マギテックとって【ターゲットサイト】使って命中伸ばさないの?
A.魔法を使うラウンドは制限移動になるので初心者向けではないと判断しました。そこまでしたい貴方は初心者ではないので好きにビルドしてください。
Q.ライダーをとって騎乗戦士がやりたいんですけど?
A.ライダーは処理が大変煩雑になるので初心者向けではありません。また、薙ぎ払いが使いづらいというのもあり、今回は考慮しておりません。あなたが初心者なら、ライダーは自分が慣れてきた頃にとっておきましょう。違うなら好きにしてください。
参考リンク
【SW2.5】初心者向け ビルドの「考え方」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893396599
全部参考になりますが、ファイターに関してはサンプルビルド集に「初期 リルドラケン/ファイター/レンジャー」というのがあるのでそれが参考になると思われます。
まとめ:《薙ぎ払い》と《頑強》をとろう
以上です。いかがでしたか?それでは、楽しいラクシアライフを!
【DX3rd】 灰簾黒江 幕間『"精鋭"のつくりかた』
この記事は、たけしんの趣味であるTRPGにおいて、自PCをより深堀りするために書いてみた、小説?のようなものです。
初めての試みですし、正直クッッッッッッソ恥ずかしいので、読みたいのであれば、覚悟をもってお読みください。
自PCのキャラクターシートはこちらです。
https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/dx3rd/?id=XKtmRg
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【SW2.5】20200327~かにつめ卓
卓感想のお時間です。
今回は、かにつめGM:燃え盛る森からの脱出劇 に参加させていただきました。
GM:かにつめ
もはや滅亡を避けられぬメリアの国から、メリアの種を持って脱出するというシナリオでした。 特殊な戦闘でした。いっぱいバフ受けたし、HPもMPもむっちゃ消耗しました。楽しかった。 かにつめGMはとにかく細かく演出描写してくれるので、PLとしてもいっぱいRPするぞぉ!!ってなってとてもよいです。ありがたいです。素敵なシナリオでした。
ルミ(PL:ベーゼン) https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=QLkht5
もふもふのテイルリルドラケン。かわいい、毒舌、ピュアと要素てんこ盛り。ベーさんの性癖が出過ぎ。 テイルフェンサーだったんですけど、7-8レギュのテイルフェンサー超強いですね。ゴリラか? リルドラケンはやはり固くて安定感があっていいですね。 とにかく終始可愛くてよかった。毒舌も含めて。
ステラ(PL:はやみ)https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=alOntz
ぱりぴフェアテエルフ。とてもパリピでした。チルレインが猛威を奮っていた。魔法制御フェアテ強い。 超絶マイペースにパリピしてたので、シリアスなシナリオの清涼剤になっていました。でもメリアの種は食べるな。ピンゾロの回数がすごかったにも関わらず活躍してました。フェアテのつよみを感じた。
キャリオ(PL:じゃっく)https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=2Tygio
復讐に燃えるミリッツァ狂神官。一際濃いキャラ付だった。 サモンプリコンだったんですけど、サモン回復で手番開けてのびのびバフしていて楽しそうでした。カンタマはたしなみ。プリーストはやはりバッファー。 ツンデレ狂信者のじゃっくさんを見るのは体感二度目なのですが、ツンデレはやはりいいものですね。
ムッター(PL:たけしん)https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=OYJvnq
戦うおかあさんドワファイター(斧)。今回はキャラ色で緑を引き、ダイスでドワーフを引き、さらにお母さんを引いたので ママみに寄せてみました。戦闘中はあんまりママ感あるムーブはできなかったんですが、神つめ…じゃなくてかにつめGMのEDでスーパーお母さんタイムをさせていただけたのでよかったです。
斬り返し・薙ぎ払い・頑強・超頑強というスーパーゴリラ構成でしたが、やっぱりこの形安定感ありますね……。 結局基本は薙ぎ払いになるので斬り返し枠は誤差ですね。僕は全力Ⅱになるとしても斬り返しⅡでもいいかな~って想いました。タイタンフレイル薙ぎ払いのほうが強いとかはおいといてください。あとドワの精神抵抗半端ないわ。
…という感じで、とにかく良いシナリオ、GM、PLで大変楽しいセッションでした!本当にありがとうございました!
~以下個人的感想~
一応構想としては、ムッターはシナリオ終了後実子に会いに行き、自分はメリアの子たちを護るのでしばらく帰れないけど引っ越してくる?っていう意思確認をする予定でした。
ルミがいてくれたので保護者としてママみを演出できたし、キャリオがいるからダリオン神官アピもできたし、ステラがいたから常人枠であることを強調できたので、PC間バランス(とそれを操縦するPL、受けてくれるGM)にとても救われました。ありがとうございました。
GM様のおかげで戦闘中もEDもたくさんRPできたので、自分自身驚くほどムッターのキャラが動き、自分自身好きになりました。 ドワーフのファイターへの好感度もおかあさんキャラへの好感度もめっちゃ上がった! 大変実りあるセッションとなりました。ありがとうございました!!
【SW2.5】202002~わらびさん卓 感想
こんばんは。たけしんです。というわけで最近同卓させていただいたTRPGの卓感想なんかもこのブログに保存していこうと思ってます。よろしくおねがいします。
というわけでやっていきます。
GM :わらびさん
PL:
PC1 カガリ(七葉さん)
https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=TQBYoL
PC2 リーベ・アイオライト(たけしん)
https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=W27bAW
PC3 ルカ・フィテッセ(はやみさん)
https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=TVpgju
ざっくりPC1がメイン、PC2がサブ、PC3(と4)がもっとサブみたいな感じでした。たけしんさんはレベル5~6レギュでの作成でした。代わりに同レベルのフェローが二人使えるというハンドアウトでした。
・リーベ・アイオライトちゃん(自分)
他の人が7-8くらいのなか5~6なのでしこたま悩みました。人間であることもハンドアウトで決まっていたので人間を生かせる種族、ということでスカウトにしました。変転スカウトは強いので。続いて、戦闘技能ですが、レベル差がある以上回避と命中はかなり絶望的だと予想しました。必然的に魔法技能になります。ここから、HO裏面にかかれている設定を鑑み、プリーストを選びそうではない性格と設定(おてんば)になったのでプリーストはなし。コンジャも裏設定的に使いそうじゃなかったのでなし。消去法でソサになりました。フェアテでもよかったですね。
イマイチRPでHO裏面を活かしきれなかったので、キャラにもっと失敗した行動をとらせてRPさせるとよかったかも……!次回に活かします。
でもちゃんと他のPLさんに正体に驚いていただけたようで良かったです。楽しかったです。
・カガリくん(七葉さん)
HOにかかれていた情報から常に不信感を抱いていましたが、とってもいい子だったので幸せならOKです!ってなりました。頼れる前衛さんです。いなかったらリーベちゃんは3回は死んでました。
七葉さんのRPと立ち回りが上手で裏面を率先して明かしてくれたので面白かったです。とてもよかったです。参考にしたい……。
闇がいい感じに深い設定とHOで味わい深かったです、こういうのすき。
・ルカさま(はやみさん)
なんか様づけしたくなるパワー系幼女。秘匿ハンドアウトというシステム上、わりとさぐりさぐりで遅滞しがちな進行を暴力でねじ伏せてくれました。バトル性能も超高い。クーシー強い。
PC的には巻き込んじゃった感がすごい強い相手だったのですが相手の方が力量が上なのでありがとうございますって感じになってました。物怖じせず強敵に立ち向かっていく幼女、イカす。
個人的にはもっとルカさまですこりたかったのですが自分のPCがやんごとなきお方だったのでPLの趣向ですこれなかったです。ぐぬぬ。
・GMわらびさん
NPCが誰も彼も可愛くて素敵でした。裏設定がしっかりしているからこそ出る魅力を感じます。ミシアちゃんほんとすきホント好きすぎる連れて帰りたい。
用意されているコンテンツ量がめちゃくちゃ多くてシナリオ作りに慣れている人は違うなって思いました。遊びごたえすごかったです。面白かった。
・その他
平日卓すると僕は死ぬことがわかりました。
というわけでめちゃくちゃ楽しかったです。僕も頑張らないと……!
犬鳴村感想と考察
※注意!この感想文は多少のネタバレと考察を含みます。気になる人は読まないでくださいね。
※その一方、もし興味があるなら観てほしいと思って書いてますので、内容の網羅性は低めです。観た人向けです。
というわけで犬鳴村見てきました。中々面白かったです。
たけしんは犬鳴村を、「なんか使われなくなった古いトンネルが恐怖スポットになったけど完全に事実無根の都市伝説」くらいの認識で鑑賞しました。
そのため、事前のPRとかをちゃんと見た人とは認識が違う可能性があります。ご承知おきください。(同行者がPRの作りが悪すぎる、って言ってたので……)
・感想
まず、掴みはめちゃくちゃ良かったです。観てください。犬鳴村ってこんなんでしょ、がすばらしく表現されています。グッドです。僕の認識としては掴みでガッと引っ張られたあと、そのまま上昇していく(謎が増えていく)展開でかなり面白かったです。
しかし、これ収拾つくんか?大丈夫か?投げっぱなしで終わるんじゃないのか?という不安も凄まじいものでした。結果として、謎が飽和した段階で犬鳴村という映画は急に飛翔し始めたので、なんかもうどうでもよくなりました。それなりにちゃんと着地してくれましたし。予想されていた着地点とは違うものでしたが……(というか飛翔し始めてから完全にコントロールを失ってしまった)。
飛翔したタイミングはそう、ストーリーをしっかり追うタイプの人なら誰しもがキレたであろう、ハンチング帽子の彼が現実世界に干渉してきた瞬間です。は???お前干渉できんの???
まさかの、霊(?)の力によって強引に謎を解決しにかかるとは、その飛び道具っぷりには頭が下がります。天才かな?なめてんのか!*1
しかしここからが犬鳴村の本番です。犬鳴村の血族である主人公は、なんかしらんけど犬鳴村と向き合わないといけないそうです。犬鳴村に行きましょう。
えっ、お兄ちゃんと弟生きてるの?なんで?なめてんの?(後述の考察を御覧ください)え?ここ過去なの?は?いいぞ!雑なピンチ演出!映画っぽい!(褒めてます)(馬鹿にしてます)
そして急に始まるバック・トゥー・ザ・フューチャー。自分の祖先を過去に連れてくることに成功しました。なんで????は?????
……弟の救出と謎のバック・トゥー・ザ・フューチャーが成功したのでなんかこう、終わったことになるみたいです。いいの?何も終わってないよ?*2
ここで終わっていたらキレながら映画館を出ていたでしょう。
しかし、犬鳴村という映画は犬鳴村という映画なりの筋を通してちゃんと要点を抑えてちゃんと締めてくれました。やりおる。
いい意味で多少の後味の悪さを残して終了。終わってみると、序盤が期待できる出来だったのでテンションが高まり過ぎただけだったかもしれません。犬鳴村は急にトリプルアクセルを始め、ギリギリ転ばないくらいに着地してくれました。偉い。
……割と悪くない映画でした。出来が良い部分と悪い部分がハッキリしているので、悪い部分をどれだけ受け入れることができるかというのが犬鳴村という映画の評価を左右するでしょう。
犬鳴村という映画としての筋は通せてると思います。なのでなんだかんだ王道日本ホラーとしていい映画だったなぁ、と思いました。
というわけで、犬鳴村というタイトルや題材、この辺の文章読んで気になった人は観てみてもらえるといいな~って思います。観終わった時点でキレてても責任はとれませんが……。
いい映画でした!(ってことにしてしまう自分が悔しい)
感想ここまで。以下考察パートです。
・考察
まず先に押さえて置きたいのが犬鳴村血縁関係です。僕はこういう認識で見てました。違ったらごめんなさい。
犬鳴村の血縁関係はこの2レーンがあったと解釈しています。これ以外の人物は普通?の人です。
しかしハンチング帽子はなんであそこで子供を村から出したんだ?アイツなんだったんだ……?村の総意は逃がすことなんだーって言ってたけどラストバトルは今までの村の呪いによる犠牲者出てるし。うーん。ラストバトルのことを考えるのはやめます。
この血筋を念頭において、疑問を考察していこうと思います。
1.犬鳴村の呪い?の影響がまちまちなのはなんで?
血族なのかそうでないかで呪いの効果が違うんじゃないかと思っています。血族は入村許可され、血族じゃないやつは汎用呪い攻撃(水属性)で攻撃される印象です。
最初に村に入れたのはお兄ちゃんが血族だったため。女の子だけ死んだのは、お兄ちゃんはそもそも血族なので呪いに耐性があったのではないでしょうか。
弟とお兄ちゃんが入村できていたのは血族だったから、と解釈しましたが、牢屋に入れられていた理由は映画的な演出でしかなく絶対考えるだけ無駄だと思うので気にしないことにしてます。演出としては王道で良いと思います。
2.ママはなんなの?
ママ自体は普通の地縛霊だと思っています。犬鳴村の血族ですが。
……正直これ以上は特に言うことがありません。ママについてはただの地縛霊ママです。ハンチング帽子と同じです。多分。帽子もダム周辺くらいで縛られてるんでしょ多分。多分。そういえば映写機ってどこなんだ?
どちらかというと重要なのは次です。
3.息子はなんなの?
犬鳴村の血族ボーイです。なんかしらんけど、どうやら血の目覚めが強いようです。
思い返してみると、主人公はおばあちゃんに「力」の使い方を指導されていました。たぶん。ゆえに、本来は母親が力の使い方を指導するところ、死んじゃったので多少力が暴走気味なのかもしれません。
ママ自体は病院在住っぽいので、ママと交信したのも映画のタイミングが初だったのではないでしょうか?
4.歌がダムに沈んだ後が題材なの、時系列がおかしくない?
僕はそうは思いません。なぜなら、あの歌を歌ってるのは呪いの影響を受けた人であって、誰かから伝承されたわけではないと考えられるからです。
ゆえにあの歌そのものがダムに沈んだ犬鳴村の住人たちによって作られた呪いの歌だと考えています。あとは恐怖演出の一端。
もし犬鳴村の過去パートであの歌が歌われていたらここは擁護できないのでバチクソに叩いてください。……と思ってましたが映写機からは音は出ないので、やっぱりあれは村が滅びた後に怨念によって生成された歌だと思います。
5.何も解決してなくない?
してないと思います。これからもあの血族はこの世に残り、いつかあなたも出会うかもしれません。日本ホラー特有の恐怖演出ってこういう未解決感なんじゃないかなと思います。好きです。
EX.ぜんぜんわからなかったところ
- 結局犬と人間の混血なんですか?違うんですか?
- 帽子関連の全て。なぜ帽子だけ正気なのか、帽子は結局立ち位置的になんなのか。なんでバック・トゥー・ザ・フューチャーしたのか。
- 帽子の救いたかった女性はなんなのか。なんでアイツだけ強キャラなのか。
- 映写機あったのどこ?
この辺たけしんにはまったく理解できなかったのでいい感じの考察をお待ちしております。
以上で犬鳴村感想及び考察といたします。悪い映画ではないと思うので、やっぱりよかったら見てほしいです。
たけしんはこれからも立派な犬鳴村アンチとして頑張っていきます。円盤も買うつもりです。みなさんも良き犬鳴村ライフを!
デス・ストランディングクリア感想文。ゲーム的な話とメッセージ的な話。
注意:特にストーリーのネタバレは無いよう書きましたが、ネタバレの基準は人それぞれだから気にする人は読まないほうがいいです。面白さがバレるくらいのネタバレはあります。
どうも、たけしんです。デス・ストランディングのエンディングを無事に迎えることができました。クリアまでのプレイ時間はざっくり60時間くらいでした。というわけで、つらつら感想とか書いていこうと思います。
ゲーム的な話
いいね!な点
ゲーム内容ですが、面白いです。まずグラフィック超キレイ。実写のよう。おつかいゲーここに極まる。というか人を自分で動かすゲームの基本はお使いなんだと再確認しました。
荷物を拠点から拠点へ運ぶ。それだけのゲームです。序盤は拠点から拠点へ運ぶときの選択肢が少なくてちょっとだけ退屈かもしれません。もちろん、近いけど山岳地帯を通るか、遠回りだけど平坦な道を通るか、といった選択は序盤からずっとあります。進んでくると乗り物とか装備、道のりでの障害も増え、更に障害を乗り越える手段も増え……といった感じで面白い!
もちろん(?)最近のオープンワールドゲームで広く知られつつある、「この山を超えたらどうなってるだろう」というそういう気持ちも抑えてくれています。山を登るというのは選択の連続。原初の楽しみを感じる。
また、メタルギアで扱われていた「かくれんぼゲーム」としての遊び方もしっかり備えられています。
ほんとにただただ配達するゲームなんですが、それがどうしてこんなに面白いのか。不思議な感覚になります。
うーんな点
ただ、雪山の配達めっちゃ辛い。その一方ジップラインが強すぎる。雪山地帯のゲームバランスはちょっと違和感あります。あと必死にジップライン引いたのに徒歩で運送を要求してきやがったピザ野郎!!ゆるせん!!
また、ちょっと説明不足な面があるかも。まあこれも良さかも。tipsも増えづらいし。知らない操作いっぱいあるし。
あとムービーが長い!とにかく長い!もう!長い!ムービーが!長い!!人それぞれだとは思うんですけどね!僕はちょっぴり辛かったです。運送が楽しかっただけに。
小島監督は本当に映画が好きなんだなぁ、映画の中の登場人物を自分が操作しているんだな、という感覚は強く感じました。良くも悪くも。
後半はとにかく忙しいので、運送が楽しい人はしっかり運送をやりたいだけやって、それからゲームを進めたほうが良いと思います。あ、そろそろ終わるな?っていうのはわかると思うので。僕は運送に対して消化不良のままエンドを迎えてしまいました。
メッセージ的な話
繋げる
デス・ストランディングは「繋げる」ゲームでした。ちょうどこの前クリアしたポケモン剣・盾は「継承する」ゲームでした。デス・ストランディングは「繋げる」に、過去と未来をつなぐという点がしっかり含まれています。
両者になんとなくこう、共通点を感じるというか。インターネットで無限に世界が広がったせいで逆にみんな孤独を感じているのかなぁ。とちょっぴり思いました。近くの人を大事にしなくてよくなったし。
隣人を愛せじゃないですけど、よりミニマムな視点で他者との繋がりを感じるのが人間として自然なのかも。
さて、デスストは過去と未来だけじゃなく、今生きている誰かと誰かを繋げる、それによって喜ぶ誰かがいる、というのももちろん網羅されています。これはNPC間でのやりとりや、メールによって感じられます。あのおっさんから送られる絵文字塗れの限界メールね。アレ好き。
他プレイヤーとの「繋がり」も感じられます。自分と同じ道を通っている誰かの形跡があったり。誰かのためにアイテムを入れてる誰かがいたり。誰かの落とし物を届けたり、自分の落とし物を届けてくれた誰かがいたり。
孤独を感じたとき、コントローラーのタッチパネルを押せば、他の誰かと確かに繋がっていることを感じられます。
そう。誰か、が。特定の人物ではない。誰か、が。
誰か
誰か、っていうのはデスストのテーマの一つです。たぶん。
ここに橋をかけてくれた誰か、いいね! 落とし物を届けてくれた誰か、いいね!のように、誰かのおかげでうまくいくシーンが多いのです。誰か、です。特定の人物ではない。誰か。この「誰か」っていうのがインターネットによってめちゃくちゃ増えたと思ってます。特定じゃない、不特定多数の誰か。
話は変わりますが、たけしんさん、ポケモン剣盾やってるときにふと「自分は主人公のような英雄にはなれない」って思いました。道中出てくる普通のトレーナーが自分なんだと。そう感じてちょっと……不安な気持ちになって。
デス・ストランディングは誰でも英雄になれる…はちょっと言いすぎかも知れませんが、それでもなんでも無い誰かが、誰かのためになっているっていうのを感じさせてくれます。自分のかけた梯子が、橋が、国道が、誰かにいいね!されたとき。自分が誰かのかけた梯子に、橋に、国道にいいね!をしているとき。
誰かのおかげで誰かが助かっている。誰かの中に自分がいる。自分が誰かのおかげで助かったように。誰かも、自分のおかげで助かってるのかもしれない。
それが本当に素敵でした。誰かにすぎない自分でも誰かのためになれるんだっていうの。
それがいいね!によって可視化されてるのはゲーム的な話ではありますが、でもすごく……いいね!って思います。あくまでいいね!であって、お金とかじゃない。そこがデス・ストランディングの大事にしているところだと思います。
それってとても素敵だなって感じました。
まとめ的な
というわけでめっちゃ面白かったです。ボリュームはあるといえばあるし、無いといえばないかなぁ。遊び方によります。遊べる余地はかなり広いです。100時間は行けそうです。
ストーリーはメッセージ性ゴリゴリのゲームでした。なので合わない人は合わないかも。僕は結構合いました。
山登りたい人か配達がしたい人には間違いなくおすすめできるゲームです。
というわけで。この感想文が、誰かの喜びにならんことを。誰かの助けにならんことを。デス・ストランディング、いいゲームでした。
あと誰かデッドマンとサムの同人誌ください。誰か、よろしくおねがいします。