たけしん保管庫

たけしんがTwitterでは書ききれないことを書いとくやつです。

デス・ストランディングクリア感想文。ゲーム的な話とメッセージ的な話。

注意:特にストーリーのネタバレは無いよう書きましたが、ネタバレの基準は人それぞれだから気にする人は読まないほうがいいです。面白さがバレるくらいのネタバレはあります。

 

 どうも、たけしんです。デス・ストランディングのエンディングを無事に迎えることができました。クリアまでのプレイ時間はざっくり60時間くらいでした。というわけで、つらつら感想とか書いていこうと思います。

 

ゲーム的な話

いいね!な点

 ゲーム内容ですが、面白いです。まずグラフィック超キレイ。実写のよう。おつかいゲーここに極まる。というか人を自分で動かすゲームの基本はお使いなんだと再確認しました。
 荷物を拠点から拠点へ運ぶ。それだけのゲームです。序盤は拠点から拠点へ運ぶときの選択肢が少なくてちょっとだけ退屈かもしれません。もちろん、近いけど山岳地帯を通るか、遠回りだけど平坦な道を通るか、といった選択は序盤からずっとあります。進んでくると乗り物とか装備、道のりでの障害も増え、更に障害を乗り越える手段も増え……といった感じで面白い!
 もちろん(?)最近のオープンワールドゲームで広く知られつつある、「この山を超えたらどうなってるだろう」というそういう気持ちも抑えてくれています。山を登るというのは選択の連続。原初の楽しみを感じる。
 また、メタルギアで扱われていた「かくれんぼゲーム」としての遊び方もしっかり備えられています。

 ほんとにただただ配達するゲームなんですが、それがどうしてこんなに面白いのか。不思議な感覚になります。

うーんな点

 ただ、雪山の配達めっちゃ辛い。その一方ジップラインが強すぎる。雪山地帯のゲームバランスはちょっと違和感あります。あと必死にジップライン引いたのに徒歩で運送を要求してきやがったピザ野郎!!ゆるせん!!
 また、ちょっと説明不足な面があるかも。まあこれも良さかも。tipsも増えづらいし。知らない操作いっぱいあるし。
 あとムービーが長い!とにかく長い!もう!長い!ムービーが!長い!!人それぞれだとは思うんですけどね!僕はちょっぴり辛かったです。運送が楽しかっただけに。

 小島監督は本当に映画が好きなんだなぁ、映画の中の登場人物を自分が操作しているんだな、という感覚は強く感じました。良くも悪くも。
 後半はとにかく忙しいので、運送が楽しい人はしっかり運送をやりたいだけやって、それからゲームを進めたほうが良いと思います。あ、そろそろ終わるな?っていうのはわかると思うので。僕は運送に対して消化不良のままエンドを迎えてしまいました。

メッセージ的な話

繋げる

 デス・ストランディングは「繋げる」ゲームでした。ちょうどこの前クリアしたポケモン剣・盾は「継承する」ゲームでした。デス・ストランディングは「繋げる」に、過去と未来をつなぐという点がしっかり含まれています。
 両者になんとなくこう、共通点を感じるというか。インターネットで無限に世界が広がったせいで逆にみんな孤独を感じているのかなぁ。とちょっぴり思いました。近くの人を大事にしなくてよくなったし。

 隣人を愛せじゃないですけど、よりミニマムな視点で他者との繋がりを感じるのが人間として自然なのかも。
 さて、デスストは過去と未来だけじゃなく、今生きている誰かと誰かを繋げる、それによって喜ぶ誰かがいる、というのももちろん網羅されています。これはNPC間でのやりとりや、メールによって感じられます。あのおっさんから送られる絵文字塗れの限界メールね。アレ好き。

 他プレイヤーとの「繋がり」も感じられます。自分と同じ道を通っている誰かの形跡があったり。誰かのためにアイテムを入れてる誰かがいたり。誰かの落とし物を届けたり、自分の落とし物を届けてくれた誰かがいたり。

 孤独を感じたとき、コントローラーのタッチパネルを押せば、他の誰かと確かに繋がっていることを感じられます。
 そう。誰か、が。特定の人物ではない。誰か、が。

誰か

 誰か、っていうのはデスストのテーマの一つです。たぶん。
 ここに橋をかけてくれた誰か、いいね! 落とし物を届けてくれた誰か、いいね!のように、誰かのおかげでうまくいくシーンが多いのです。誰か、です。特定の人物ではない。誰か。この「誰か」っていうのがインターネットによってめちゃくちゃ増えたと思ってます。特定じゃない、不特定多数の誰か。
 話は変わりますが、たけしんさん、ポケモン剣盾やってるときにふと「自分は主人公のような英雄にはなれない」って思いました。道中出てくる普通のトレーナーが自分なんだと。そう感じてちょっと……不安な気持ちになって。
 デス・ストランディングは誰でも英雄になれる…はちょっと言いすぎかも知れませんが、それでもなんでも無い誰かが、誰かのためになっているっていうのを感じさせてくれます。自分のかけた梯子が、橋が、国道が、誰かにいいね!されたとき。自分が誰かのかけた梯子に、橋に、国道にいいね!をしているとき。

 誰かのおかげで誰かが助かっている。誰かの中に自分がいる。自分が誰かのおかげで助かったように。誰かも、自分のおかげで助かってるのかもしれない。

 それが本当に素敵でした。誰かにすぎない自分でも誰かのためになれるんだっていうの。
 それがいいね!によって可視化されてるのはゲーム的な話ではありますが、でもすごく……いいね!って思います。あくまでいいね!であって、お金とかじゃない。そこがデス・ストランディングの大事にしているところだと思います。
 それってとても素敵だなって感じました。

まとめ的な

 というわけでめっちゃ面白かったです。ボリュームはあるといえばあるし、無いといえばないかなぁ。遊び方によります。遊べる余地はかなり広いです。100時間は行けそうです。
 ストーリーはメッセージ性ゴリゴリのゲームでした。なので合わない人は合わないかも。僕は結構合いました。
 山登りたい人か配達がしたい人には間違いなくおすすめできるゲームです。

 

 

 というわけで。この感想文が、誰かの喜びにならんことを。誰かの助けにならんことを。デス・ストランディング、いいゲームでした。

 

 

 

 

 

 あと誰かデッドマンとサムの同人誌ください。誰か、よろしくおねがいします。