たけしん保管庫

たけしんがTwitterでは書ききれないことを書いとくやつです。

【DX3rd】 灰簾黒江 幕間『"精鋭"のつくりかた』

 この記事は、たけしんの趣味であるTRPGにおいて、自PCをより深堀りするために書いてみた、小説?のようなものです。

 初めての試みですし、正直クッッッッッッソ恥ずかしいので、読みたいのであれば、覚悟をもってお読みください。

自PCのキャラクターシートはこちらです。

https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/dx3rd/?id=XKtmRg

 

 

『"精鋭"のつくりかた』

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 ――無数の画面が、少年少女を映し出している。その画面に映る光景は異様そのものだ。少年が剣を振り、少女が銃を携え、また別の少年は自らの手のひらから出る炎に悶え苦しみ、また別の少女は繊維状になった自らの足を見て困惑の涙を流していた。

 それを見ながら、キーボードを叩く白衣の男性。その後ろから声をかける男が一人。

「どうだ、使えそうなのはいるか?」

「所長。ええと……そうですね、96番はどうでしょうか」
 そう示された画面には、黒髪青目の少女が息を切らせて銃を片手に走り回っている。

「ほう、この段階でこれだけの点数が出るとは。なかなか上々じゃないか。レネゲイドの方はどうだ」

「そちらも問題ありません。ただ、アレくらいですかね……」

「ふむ?他にはいないのか」

「アレだけの個体はいません。他のは……随伴兵、練習台くらいにはなるかもしれませんが」

「結果を見せてみろ。……フム、上から10。それ以外の個体は廃棄しろ。資源は有限だ」

「はっ、了解しました」


 白衣の男性は、手際よく手元の資料に×印を書き込んでいく。その光景を見ながら、男は不敵な笑みを浮かべる。


「クク……悪くない成果だ。我が子らよ。子として、私を支えてくれたまえ」


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 ……最初は、数え切れないくらいいっぱいいた。

 でも、残ったのは、私達10人。

 みんながどこにいったのか、わかる。

 捨てないで。私は、捨てないで。

 ねえ、ホラ、また点数があがったよ。

 これで褒めてくれるんだよね。捨てないでくれるんだよね。

 ねえ―――――――


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 感情はいらない。そんなものがあると、任務に支障が出る。

 全てを利用する。効率よく任務を遂行する。

 それだけが私の価値。それが私の責任。

 効率よく私達を作るために使われた、95人。

 その私に使われた"資源"を、無駄にしないために。

 「いくぞ。22番。54番。63番。87番。状況を開始する」


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 ……失敗した。私は失敗した……!

 もっと、もっと早く撃てればヤツを殺すことができたはずだ。

 任務の目標は達成できたが…だが、ヤツを逃したのは手痛い。

 22番、54番、63番、87番……すまない……。

 私の体も限界だ。どこかで休まなくては。

 どこかに……、あ、意識、が――


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「失敗したか。さすがに相手が悪かったようだね」

「まあ、いいんだがな。ホンモノはキミだけだ」

「…さて、訓練期間は終了だ。黒江」

「君に"波壊する弾丸"のコードネームを与える」

「もっと、私の……いや、UGNのため、人類のため、貢献してくれ」

「暫く大きな任務の予定はない。その日のために、訓練に励むように」

「君には期待してるよ。なんといっても、私の娘だからね」

「私からは以上だ。退室しなさい」

 

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「明日から、潜入任務か」

「うまく遂行できるだろうか……外は随分ココとは違うと教育を受けているが」

「まあ、私は私にできることをやるだけだ。もう一度、学校潜入マニュアルに目を通しておこう」

「日常生活の過ごし方……か。何度読んでも理解できんな。学生というやつは――」


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登場人物:
灰簾 黒江
灰簾の父:灰簾 潔墨(かいれんくろずみ)
灰簾家のお子さん達